晩、講談社M氏が「いい店を見つけた」と連れだしてくれたのが、三茶の和食店『おんど』。
なるほど、カウンター席の居心地が良く、日本酒や焼酎を飲みたい気分のときには理想的なメニュー構成。
なかでも印象的なのが、アボカドとベーコンの炊き込みご飯。…なんでそんな組み合わせを思いつくの?と多少の疑問を感じつつ食してみたら、これがもう抜群のハーモニー。
三茶でも普段あまり出向かないエリアだけど、ぜひリピートしたいので記録しておきます。
晩、講談社M氏が「いい店を見つけた」と連れだしてくれたのが、三茶の和食店『おんど』。
なるほど、カウンター席の居心地が良く、日本酒や焼酎を飲みたい気分のときには理想的なメニュー構成。
なかでも印象的なのが、アボカドとベーコンの炊き込みご飯。…なんでそんな組み合わせを思いつくの?と多少の疑問を感じつつ食してみたら、これがもう抜群のハーモニー。
三茶でも普段あまり出向かないエリアだけど、ぜひリピートしたいので記録しておきます。
あちこちで報じられた通り、この夜は朋友・乙武洋匡の誕生パーティーでした。招待状を受け取った時点で想定したものとは、まるで意味合いの異なるパーティーになりましたが、それでも非常にいい空間でした。わりと念入りに緘口令が敷かれていたはずなのに、皆さんけっこうメディアに向けて喋っちゃってましたね(苦笑)。主催者側発表の情報と合わせて、パーティーの内容はほぼ報じられている通りのものでした。
ご存知のように、ここ数週で彼を取り巻く環境は一変。僕自身、本来この夜に合わせて一緒に動いていた案件もあるのですが、これもいったんご破算ということになりました。
正直、一連のトラブルについては昨年から把握していましたし、週刊誌が何を掴み、どのタイミングで掲載に至るかというのも、事前に知らされてはいました。その後、世間がどの程度の反応を示すのか、僕は僕で関心を持ってウォッチしていたわけですが、良くも悪くも「まあ、こんなものだろうな」というのが率直な感想。語弊を恐れずいえば、乙武洋匡が世間に思われているような聖人君子ではなく、誰よりも人間臭いヤツだということは、僕らにとって当たり前の事実です(彼自身もずっとそれを発信しつづけていました)。
僕ら周辺の人間にも多少の余波はあり、知らない記者から電話がかかってきたり、店の電話を通してワイドショーの出演依頼がきたり、バンドがネットで炎上したり……etc。この日のパーティーの帰路もマスコミに囲まれ、あえて遠回りをしたはずの裏路地にまでワイドショーの記者が張っていたのにはもはや感服しました。部分的には同業者である立場として、それらをスルーしなければならないことに申し訳なさもありましたが、まあ彼との関係は完全なるプライベートなのでご容赦を、と。
騒動の最中、LINEで「まあ、これを機に干されて暇になったら、たくさん遊ぼうぜ」「でも女遊びはしませんよ!」なんてやり取りをしていたのですが、ノリは良くてもやっぱりいろいろ堪えたようで、この日のオトタケは小さく萎んで見えました。友人のこういう姿はけっこうツラい。
昨年の冲方さんといい、今回のオトタケといい。そろそろ周囲で友清疫病神説が流布されつつある今日このごろ(笑)。次は石田衣良か誉田哲也か伊坂幸太郎か! …と、それぞれご本人に言ってみたら、そろって「自分は何もないから大丈夫」と返ってきました。
数年前から計画的に時間を作り、2つの書下ろしに専念されていた誉田哲也さんから、「ようやく終わったぜ。遊ぼう」とメールをいただいたのは数日前のこと。「ストロベリーナイト」シリーズと「ジウ」シリーズをリンクさせる長編2冊を一気に刊行する、ファン垂涎のプロジェクトがいよいよお目見えするわけです。
…と、それはさておき。私事がごたついてご無沙汰してしまい、今まで渡しそびれていましたが、昨年12月の沖縄出張の際、Jack Danielマニアの誉田さんにこんなお土産を買っておいたのでした。
ぜひ仕事場かスタジオに飾っていただこうと、こいつを片手に夕方出陣。都内某所で誉田さんと2軒ほどハシゴしてまいりました。
今回の書き下ろしについては前々から聞いていたので、個人的にはそれらが手離れした今、次に何を書くのか、ということ。ちらりと聞いたところでは、僕の好きな某作品の長編に取り掛かられたとのことで…。これは来年のお楽しみ、かな?
いろいろ積もる話もあり、終電までたっぷりと。というか、珍しくちゃんと終電を守った!
誉田さんの新刊『硝子の太陽N』と『硝子の太陽R』、ダブルで5月中旬発売です。
夜な夜な飲み歩いていることが、本当に自分にとって生命線になっていると実感する瞬間が、詭弁ではなく多々あります。それはたいてい、およそ自力では到達できないであろう情報や人脈にありついた時。
「今度はクラフトビールの本をやるんですよ」と、新橋の馴染みのバーテンダーさんに話していたら、「ちょうど知人が、これからブルワリーを立ち上げるところです。ブルワリーの立ち上げを最初から見られる機会なんてそうないでしょうから、よければご紹介しますよ」と言っていただいて。それはもう、今回の本の中でもいいコンテンツになるはずで、「ぜひに!」と即答したわけです。
すでに埼玉県某所に用地を押さえ、麦やホップの栽培から自社で手がけるプランだというから、事業としてもなかなか壮大です。幸いなことに話はトントン拍子に進み、この日、現地へ取材に出かけることに。
行ってみれば、お相手は全国でショップ展開する貿易会社の社長さん。バックパッカー時代に培った人脈と知見を元に起業した方で、農や食へのこだわりが図抜けている印象。これは楽しみ。
終日たっぷり密着させていただき、来月もう一度お邪魔させてもらう約束をして、夕方退散。新しく事を起こそうとしている方のバイタリティに触れ、実に刺激的な1日でありました。
今回は1泊だけなので、夕方の列車で帰京しますが、その前に。長浜港から約1時間ほどの湖上に浮かぶ、竹生島へ渡ってきました。ここは近江随一のパワースポットとして知られる、前々から気になっていた島なのです。
国の名勝に指定され、西国三十三所札所めぐりの第三十番札所「宝厳寺」があるため、古来より信仰対象とされてきた周囲2kmの小島。
ある知人はこの島に降り立った瞬間、溢れかえる霊気に目眩が止まらなくなったと言ってましたが、僕はまったくの平常モード。鈍感なのでしょうか?
ただ、この荘厳な雰囲気はそれだけで絶景。桃山時代の遺物も多数。わざわざ参拝に訪れる人が絶えないのも大いに納得したのでした。
そのうち『怪しい噂 体験ルポ』の第2弾みたいなのがやれるなら、そこで詳しくレポートしたいと思います。
近著『物語で知る日本酒と酒蔵』のシリーズ的な企画として、今度はクラフトビールの取材を始めています。仮題をつけるなら、『物語で知る日本のクラフトビール』ってとこでしょうか。
地方取材ものとしてはこれが一発目。滋賀県は琵琶湖のほとりに、長濱浪漫ビールのブルワリーを訪ねました。
貯蔵タンク直結のサーバーから注がれるビールってのは、もうそれだけで大変なご馳走です!
何かと歴史とゆかりの深い長濱は、見どころには事欠かない印象ですが、近江牛料理を提供するこのビアレストランの存在感はまた格別。
正直なところ、どこも何百年の歴史持つ酒蔵と違い、最大でも20年の歴史しかない国産クラフトビールというのは、執筆するうえで各社をどこで差別化すればいいのかと悩んでいました。……が、日本酒に負けず劣らず土着的な文化で、興味深い話しが多々聞けました。大収穫。
国産クラフトビールを語るキーワードは、やはり「町おこし」ということになりそうです。
午後から朋友ミヤワキ氏率いるノオト主催のライター交流会&トークセッション、「いつかは本を出したい! 書籍出版のリアル」に登壇。
会場には本を出したい人、あるいは本を出したことがあるけどもっと出したい人などが集まっていて、自分なりの出版活動との向き合い方、企画の立て方などを、ハイボール片手にちんたらお話させていただきました。
率直に言って、今は本を出しやすい時代だと思います。体感的に、15年前は企画書20本書いて1つ通れば御の字だったけど、今は7~8本書けばそのうちのいくつかはいいところまで行くイメージ。
これはなぜかというと、単にこちらが企画を通すコツを掴んだこともあるのでしょうが、何よりも大きいのは、出版不況がより深刻化していること。1冊あたりの部数を刷れなくなっている分、出版社は出版点数を増やす傾向にあるのです。
たとえば僕の最新刊『物語で知る日本酒と酒蔵』は新書ですが、以前は新書といえば、何よりも著者の肩書や知名度が重視される箱だったはず。しかし、こうして僕のような者にも声をかけてくれるレーベルが増えているのは、それだけ門戸が広がっている(つまり書き手の確保が難しくなっている)証しでもあります。
でも。イベント中もお伝えしましたが、本を1冊書いたからといって、実はほとんど著者を取り巻く世界は変わりません。よほど売れれば別ですが、多くの本と著者は、出版前も出版後も平常運転のまま。テレビや雑誌から多少のコンタクトがあったりはしますが、それによって大きなことが起こることはまずありません。むしろ、本を書くために雑誌やウェブの仕事を抑えていたりすると、しばらく貧乏生活に突入するリスクもあるでしょう。
僕の勝手なスタンスではありますが、書籍出版は割のいい宝くじのようなもの、といった程度に考えておくのが無難。それもで好きなテーマに楽しく取り組んでいるうちに、思いがけないご褒美(スマッシュヒット)があるかもしれません。そういうささやかな夢を見ながら、書籍出版と付き合っていくのがいいのではないでしょうか。もっとも、こういうのを白馬の王子様願望というのでしょうけど……。
そういえば先週、久しぶりに乙一さんにインタビューをしてきたのでした。
乙一さんとお会いするのは、たぶん10年ぶりくらい。初めてお目にかかったのは拙著『新人賞の極意』の取材の時で、当時まだ愛知県にお住いだった乙一さんのもとへ飛び、某駅構内のラウンジでパフェを食いながらあれこれ話を伺ったのでした。
この時はまだ、業界の一部で神童扱いされてはいたものの、決してメジャーではなかった乙一さん。しかし、この取材の数カ月後に『GOTH』がヒット。当人の意思をよそに、爆発的な人気を集めていくことになります。あまり人前に出るのが得意ではないと語っていた乙一さんにとって、これは窮屈な状況だったのかもしれません。
やがて、別名義での活躍が目立つようになり、僕もなんとなく連絡を取る機会を失していたところで、こんなアンソロジーが登場。乙一、中田永一、山白朝子、越前魔太郎、そして安達寛高の名が連なる『メアリー・スーを殺して』。短編集ではなくあくまでアンソロジーなのがミソ。
『新人賞の極意』でお会いした頃を回想すれば、思いもよらないかたちでキャリアを積み上げている乙一さん。それに対して、自分の今日までのキャリアはどうだったのかと、いろいろ反芻せざるを得ません。
拙著『物語で知る日本酒と酒蔵』でご紹介している長崎県佐世保市の梅ヶ枝酒造さんから、丁寧なお礼状とスパークリング日本酒の新製品を頂戴しました。
同酒造を訪ねたのはほとんど偶然で、冲方丁さんとの佐賀旅行の際に、何の気なしに立ち寄ってみたのがご縁の始まり。
蔵を訪ねてみると、長い歴史もさることながら、大充実のラインナップと新酒のキリッとした旨味に僕らはイチコロ。この時点では取材ではなく単なる観光客だったわけですが、後日、本を書くにあたって「記事にさせてほしい」とお願いした経緯があります。
佐世保には気になっている戦跡もあるし、また遠からずお訪ねしたいものです。必ず。